PCB処理を通じて、環境と健康への影響をゼロに。

PCBについて

PCBは、ポリ塩化ビフェニル化合物の総称で、油状の化学物質です。その分子に保有する塩素の数やその位置の違いにより理論的に209種類の異性体が存在します。PCBは、熱媒体に適しており、劣化速度が遅く、長期間使用にも耐えることができ、寒冷地での使用にも適していました。

電気絶縁性が高い

沸点が高く、熱で分解しにくい

低温流動性に優れている

水に極めて溶けにくい(酸化安定性)

不燃性が高い

など

これまで、PCBは、電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、可塑剤、潤滑油、ノンカーボン紙など様々な用途で利用されてきましたが、現在では輸入・使用が禁止されています。

(環境省・経済産業省「ポリ塩化ビフェニル(PCB)使用製品及びPCB廃棄物の期限内処理に向けて」より抜粋)

PCBは自然環境では簡単に分解されない(難分解性)ため、体に取り込まれると蓄積され(高蓄積性)、さまざまな症状を引き起こすことが判明しました。1968(昭和43)に植物油の製造工程でPCBが混入し、健康被害が発生したカネミ油症事件を発端に、PCBの危険性が大きく取り上げられるようになりました。
これまで、PCBによる中毒症状として、目やに、口腔粘膜の色素沈着、塩素ニキビ・吹出物、爪の変形、まぶたや関節の腫れ、全身倦怠感、食欲不振などが報告されています。

PCB規制にともなう課題

PCB使用製品やPCB廃棄物は、国が定めた期間内での処分が求められています。
しかし、何がPCB使用製品やPCB電気工作物に該当するのか、わかりにくいのが現状です。また、PCBの濃度によって処分方法が異なっていることも、わかりにくさに拍車をかける原因となっています。
さらに、PCBを含んだ塗料は、橋梁や歩道橋、建築物など、大型のものにも使用されています。PCB含有塗料が使用された塗膜の処理は、画一的に進められるものではなく、立地や大きさ、予算、処分の方法などによって対応が変わります。

PCB処理に関する不明点

PCB処理に関して、少しでも気になることがございましたら、当協議会までご連絡ください。

どの製品が該当するのかわからない

どのような処理をすればいいのかわからない

高濃度PCBか低濃度PCBかわからない

PCB含有の有無をどう調べるのかわからない

いくらかかるのかわからない

処分にどれだけ時間がかかるのかわからない

処分期間がすでに終了しており、どこに依頼したらいいのかわからない

SDGsへの取り組み

PCBは、昭和20年後半から40年代の高度成長期と呼ばれる時代に使用されていました。変圧器・コンデンサーなどの絶縁油や、大型建築物、橋梁などに使用されるシーリング材、塗料など、さまざまな領域で使用され、いまも全国各地に残されています。

当協議会は、PCBの無害化処理事業における健康不安や環境保全などの課題を次の世代に残さないよう、チーム一丸となって取り組み、安全で確実な事業運営を推進します。また、透明性の高い事業運営を目指すとともに、将来に向けた人材育成にも努めます。すべての事業において、その地域で暮らす人々の環境を優先し、健康や環境への悪影響を最小化するために、持続可能な地域づくりをサポートします。

当協議会の事業活動とSDGsとターゲット

当協議会では、SDGsにおいて以下の目標およびターゲットに貢献することを目指しています。

3.すべての人に健康と福祉を

2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

11.住み続けられるまちづくりを

2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによるものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する。

12.つくる責任 つかう責任

2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。

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